わたしの意見-
水野 創

オリパラの成果として残すもの

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2019年10月11日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

  標記をテーマにパネルの司会を担当した(8日。内外情勢調査会千葉支部特別懇談会「2020東京オリ・パラ開催後に成果をどうつなげていくかを考える」)。

 オリパラのハード、ソフトの準備が着々と進む中、パラチケットの第一次抽選結果も発表され、オリパラ成功の第一条件である「チケット完売、会場満席」に向けた活動は一つの節目を迎えた。今回は成功の次の条件である「レガシーを残す」に焦点を当てている。

 千葉県、開催自治体(千葉市、一宮町)、経済界(みんなで応援!千葉県経済団体協議会、成田国際空港株式会社)からなるパネリストからは、「大会の成果として何を残すか」は、それぞれがオリパラを契機としてどのような地域づくり、まちづくりをしたいかにより決まるとの指摘が最初にあった。そして、台風15号の被災も踏まえた「安全・安心」をはじめ、「観光立県。特に付加価値の高いサービスの提供」、「サーフィンの聖地」、「パラスポーツの聖地」、「共生社会の実現」、「高齢者・障がい者の自由な外出環境整備」など様々な方向性が示された。その多くは、開催自治体だけでなく、県内全体で取り組むべきものであることに注目したい。

 今後は方向性を共有し、その実現に向けて、「声かけ・サポート運動」、「働き方改革」など今日から出来ることにオール千葉で取り組んでいきたいという意気込みが伝わった。

 社内で聞いてみると、ほとんど当選者のいなかったオリと異なり、パラチケットはそれなりに当選者がいた。また、休日の決勝戦などでは落選した人もいて、県内競技についてもそれなりの応募はあったようだ。一方、ほとんど話題に上らない競技もある。売れ行きには相当の差があるのだろう。

 残された機会を生かし、オール千葉でオリパラを成功に導き、台風15号からの復興と、その先の地域づくり、まちづくりのあり方を世界に示せるとよいと思う。

 なお、この日の概要はマネジメントスクエア2020年1月号に掲載予定です。

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