わたしの意見-
水野 創

2020年、年初に見えた方向性

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年1月10日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 内外ともに多くの課題を抱えたまま新年を迎えましたが、6日(月)から始まった賀詞交歓会では連日元気な挨拶が交わされています。

 この一週間で、トランプ大統領が、大統領選挙を控え、株価の下落に逆らえないことが一段と明確になっています。昨年末の中国との貿易交渉の一次合意でも同様でした。

 昨年FRB議長がトランプ大統領と市場に翻弄されたように、今年は、トランプ大統領が任期の長い相手国首脳と市場に悩まされることになるのだろうと感じました。

 たまたま市場が高値の時に、思わぬ強めの手段がとられるリスクはあっても、市場が下がれば政策が持続するとは限らないわけです。

 相手国にとってはつけこみやすい状況だし、動きの大きい市場は市場参加者にとっても稼ぎ時になるでしょう。米中覇権争いも、表面的な動きはあっても、大統領選挙まで強力な交渉はできない可能性が強まりました。

 国内では財政面からの追加政策もあり、そして首都圏はいよいよオリパラ本番を迎えます。景気全体としては減速傾向といっても、年前半、後半で相当の振れがあると思います。

 これまでの多くの経済変動を乗り切ってこられた経営者の皆さまは、こうした環境を前提に、本年も大いに手腕を発揮され、社業発展の好機とされると信じています。

 来週からはひまわり定期講演会が始まります。会場でお目にかかるのを楽しみにしています。

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