わたしの意見-
水野 創
新型肺炎に揺れる株式市場
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年2月7日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]
「ひまわり定期講演会」は、今週は、成田会場で開催させていただきました。多くの会員の皆様にご参加いただき心よりお礼申し上げます。成田空港に関連する仕事をされている会員の皆様も多く、既に影響が出ているとのお話を数多く伺いました。
一方、米国株式市場はそうした実体経済の動きとは別に、大幅下落後反転そして最高値と大きく揺れています。実体経済の動きに近い原油市場やより長期の投資となる不動産市場とも異なった動きです。
金融緩和が続き資金が潤沢なうえ、以下のように状況が未確定で今後上下どちらにも振れ得るということで、投機資金には格好の稼ぎ場になっているのだと思います。
①中国国内:感染拡大の現状と今後の抑え込み見込み。感染者数公表前の状況も含めた情勢の把握ができるのか。生産・消費等への影響。
②国際社会:感染の現状と今後の抑止。分断を越えて世界が一致協力する体制作り。各種行事・2020オリパラへの影響。
③国際経済:中国・感染者発生国からの旅行者や中国・感染者発生国への旅行者の動向。サプライチェーンへの影響。
④金融・経済政策への期待:金融・経済政策の発動時期。感染症対策として金融政策の有効範囲。
⑤大統領選挙に向けて:NYダウ3万ドルを目指したトランプ大統領のパフォーマンス。
これらの状況に目途がつくにはまだ時間がかかります。それまでの間、株式市場の振れは続き、また情勢によって他の市場への影響も大きくなると思います。地域への影響が最小限でとどまるよう願っています。
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