わたしの意見-
水野 創

頼もしい県内企業の動き 日刊工業新聞「アフターコロナ」アンケート

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年4月23日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役社長]

  緊急事態宣言から2週間が経過し、いよいよこれから、宣言後の我々の行動の結果が感染者数の推移に現れるはずだ。国民、企業の頑張りでそれなりの成果は出ると思うが、一方で、院内感染の広がりや海岸、パチンコ店等への人の流れの継続といった課題も明確になった。北海道の3月20日以降のように、急増前の水準に低下するわけにはいかないだろう。

 

 本格的な経済活動の再開には、新型コロナウィルスと戦うための一層の医療体制整備と国民の意識の変化が必要だ。どのくらいの時間を要するかは覚悟と対応速度次第になる。その点、オリパラ会場の幕張メッセを1000床規模の中程度患者用施設にするというのは良いメッセージだと思う。

 このように、まだ先が見えない中で、県内企業経営者はその先を見据えた取り組みを進めているという力強いアンケート結果が発表された(23日。日刊工業新聞)。

 104社と回答数が多いのにまず感銘を受けるが、その57%がすでにアフターコロナを見据えた取り組みを開始しているという。今後検討する企業も26%だ。

 そして、取り組みの最初に「新製品開発」があがっていた。今回の経験の前後で、世界も地域も社会・経済が大きく変化するだろう。そうした変化を先取りするアイディアが多くの経営者の頭の中で駆け巡っているのだと思う。

 幕張メッセと千葉県は、オリパラのレガシーと共に、感染症対策の知見の集積を歴史に残すかもしれない。

 

 

 

 (図表3)「アフターコロナ」アンケート

 (出所)日刊工業新聞(4/23)

 

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