わたしの意見-
水野 創

地域で大きな差―新規感染者動向

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年8月17日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 7月の4連休、GoToキャンペーン開始から3週間が経過し、新規感染者や死者数の増加が報告されている。前者は、愛知、福岡、沖縄各県の増加が著しい。千葉県は、増加はしてはいるが、首都圏一都三県の中では最も少ない状態だ(図表1)。

 都道府県別に差があるように、県内自治体別にも引き続き大きな差がある(図表2)。

 

 ①地方では期間中発生なしが19自治体(4月は20自治体)。

 

 ②南総の代表的な観光地、館山、鴨川両市の発生が目立つが水準は相対的に低い。

 ③東京都通勤圏では地域が拡大し(茂原、東金、大網白里各市等)、人数も増加。

 ④大きく増加している自治体では病院内、昼カラオケ、接待を伴う店での集団感染が発生している。

 統計の発表はまだだが、報道等によればこの期間の県内各観光地の人出は、地域差を伴いつつ全体としては戻りつつある。

 経済活動が活発化する過程での感染拡大の差は、人口密度や混雑度合い、感染防止対策徹底の程度、検査・隔離・治療能力等感染発生時の対応力、特に集団感染抑止力等いくつかの要因が考えられる。

 ウイルスと共存しつつ経済活動を持続していくためには、地域ごとの、最終的には各事業者・個人等の適切な状況判断と行動が求められる。

 昨年の台風被害時にも課題となった「正確な最新知識と情報の共有」と「関係者の幅広い連携」がここでも強く求められる。

 

 

 

 

●当ウェブサイトに記載されているあらゆる内容の著作権は、株式会社ちばぎん総合研究所及び情報提供者に帰属し、いかなる目的であれ無断での複製、転載、転送、改編、修正、追加など一切の行為を禁じます。