わたしの意見-
水野 創

成田空港活用協議会 「DMO(観光地域づくり法人)等養成塾」で感じた可能性

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年8月27日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 先週、成田空港活用協議会が標記養成塾の臨時会議を開催した(18日)。

 3月の第1回開催後、新型コロナの影響で第2回になかなか進めない中、県内観光の現状と課題、今後の方向性について情報を共有するための臨時開催だったが、前回同様多くの地域からの参加があり活発な意見交換が行われた。

 観光事業は、ワクチン、治療法がなく移動の制約も大きい状態から、各種イベントや県境・国境越えの段階的拡大、ワクチン等開発後の本格的回復と数年単位の取り組みが必要になる。お客様も県内・首都圏から全国・全世界と変化する(表)。

 局面により求められる対応も異なるが、各地の報告を聞き、将来につながる多くの可能性を感じた。

 ①地の利。お客様の我慢の限界がある。県内観光地にはGW以降、夏休み含め、首都圏ナンバーの多くのお客様がこられた。

 ②環境。屋外、自然の魅力を生かす企画がお客様を呼んだ。例えば使い勝手を良くしたサイクリング。

 ③安心・安全の徹底がお客様を呼んだ。

 ④宿泊。そうはいっても首都圏のお客様の宿泊は厳しい。周遊範囲の拡大、夜空の星を楽しむ企画など一層の魅力が必要。

 ⑤移住への関心も高い。どこが選ばれるかは今後の受け入れ環境の整備次第。

 当面の生き残り策を講じつつ、中長期的な地域の魅力をどう作り、持続可能な事業としていくか、成田空港のさらなる成長の促進との相乗効果も目指し、今後が楽しみだ。

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