わたしの意見-
水野 創

確認!災害時の情報入手方法

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年11月19日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

  災害時に、正確な情報を入手することは、自らを守るために必須の条件だ。

 昨年の台風・大雨被害を教訓に、情報を発信する側は、機器や要員、システムを強化し、より正確な情報を迅速に提供するとともに、チャットで照会に対応するなど努力を重ねている。その一方、発信される情報量は膨大になり、また、アクセスルートも多様化している。

 災害の状況に応じ、自分・自社が必要とする情報を如何に入手するか、日ごろから自分で確認しておくことが重要だ。

 例えば、千葉県には「千葉県防災ポータルサイト」があり、関連項目を一覧できるほか、リンク集も充実している(表1)。また同サイトから「ちば減災プロジェクト」に移動すると、公的機関の情報だけでなく、県民が投稿した写真、情報「減災リポート」を確認することもできる。

 もっとも、防災サイトの内容は首都圏の都県でも差がある。東京都では新型コロナウイルス対応がトップページの大半を占めており、首都圏9都県市の防災首都圏ネットでは、地震、風水害の次にゲリラ、弾道ミサイル、大規模テロ等に対する国民保護が上がっている(表2)。なお防災首都圏ネットから神奈川県の危機管理防災ホームページに移動しようとしたら「エラー お探しのページは存在しません」となってしまった。

 もちろん、停電、通信障害、機器の電池切れ等の場合の代替手段についても確認が必要だ。

 将来は、リンクを経ることなく必要な情報を一覧できる「災害時情報共有システム」が構築されることを期待したいが、自助努力の必要性は変わらないことは銘記したい。

(出所)表1~2:各ホームページより㈱ちばぎん総合研究所が作成

  

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