わたしの意見-
水野 創

7か月ぶりに外国人が増加―10月の千葉県人口動態

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2020年12月16日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 千葉県人口は10月も減少し、11月1日現在の人口は6,280,697人と前年の6,279,964人をかろうじて上回った(図表1)。

 こうした中、10月の特徴は、外国人が3月以来の増加となったこと(図表2)。

 この機会に、県内市町村別に日本人、外国人の3月以降の増減状況をまとめてみた(図表3)。

 ①日本人・外国人ともに増加しているのは流山市、印西市、千葉市緑区など7市区。

 ②日本人は増加しているが、外国人は減少しているのは、柏市、市川市、船橋市、松戸市、浦安市、千葉市中央区など11市区。

 ③日本人は減少しているが、外国人は増加しているのは、野田市、千葉市若葉区、銚子市、横芝光町、富津市、匝瑳市など15市区町村。

 ④日本人・外国人ともに減少しているのは、成田市、富里市、東金市、我孫子市、佐倉市、香取市、市原市など26市町。

 様々な結果の背景には、働く場へのコロナの影響、密な東京都を避ける動き、外国人にとっての住みやすさなどが考えられ、ある程度想像がつく自治体も多いが、特に外国人の動向については知らない部分が多い。

 東日本大震災の後に比べ自然減(出生<死亡)幅が大きくなっている。今後の復興過程では、人の集まる場所と一段と過疎が進む場所がより明確になる。転出した人の帰還だけでなく、働く場の創出や一層の共生社会の実現により新たな誕生や転入者の増加も期待したい。

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