わたしの意見-
水野 創

感染拡大防止策の基本―宣言解除後も展望して

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年2月8日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 10都府県の緊急事態宣言が3月7日まで1か月延長された(2月2日)。

 新規感染者数等の指標をみると緊急事態宣言と各種対策が一定の効果を持ったようであり、宣言と対策の継続に春の訪れも加わり、成果が一段と明確になることが期待される。

 秋以降の推移を振り返ると、今回の波は①寒気到来(密の増加)、②GoToトラベル(拡散)、③クリスマスパーティ・忘年会(若者中心)、④お正月の家族団らん(高齢者)、⑤病院、高齢者施設等での集団感染等が重なったことによるものなのだろう。また、地域によりその要因の大きさに差があり、これが最近までの指標の改善度合いの差につながっていると感じる。

 そして、宣言解除や対策の緩和後を展望すると、次の波をもたらしかねない要因は数多い。①変異種、②卒業、入社、入学、人事異動等の年度末・初絡みの懇親会、③聖火リレー開始、④前項に春休み・お花見も重なった全国的な人の移動などだ。

 感染が再拡大しないよう、今から防止策を定着させておくことが重要だ。感染防止の基本について、最近の当社セミナー(注)から再確認しておこう。

 ・症状が出ていない、検査で陽性と診断される前の人からもうつされる。

 ・「うつさない」、「うつらない」ためには、双方がマスクをつけ、十分な距離(できれば2m以上)を取るのが基本(図表1、2。この図表はセミナーで使用されたものではないが、マスクの材質別、距離別のより詳しい情報を示すために掲載する)。

 ・家・職場の中に「持ち込まない」。外で使ったマスクは外す、手指消毒、うがい等。リスクがある場合は家の中でもマスク着用など。

(注)2021年1月21日ちばぎん総研・ぶぎん地域経済研究所共催セミナー「新型コロナの真実と企業の健康管理」。コロナ下の経営課題を含むセミナーの概要は、マネジメントスクエア4月号掲載予定です。

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