わたしの意見-
水野 創

緊急事態宣言解除―県内新規感染は2週間延長で改善

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年3月25日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 21日で緊急事態宣言が解除された。改めて県内自治体別の新規感染状況と、宣言を2週間延長した効果を確認しておきたい。

 ポイントは以下の諸点だと思う(図表1、2)。

 ①<ピークの年末年初比>3週間合計の新規感染者数50人以上の自治体数は、都市部を中心に大きく減少している。地方部では新規感染なしの自治体数も増加している。

 ②<2週間前比>新規感染者数50人以上の自治体数は、都市部で減少しており、2週間延長の効果がみられる。一方、新規感染なしの自治体数はほぼ横ばいで下げ止まり。

 ③<第3波直前の11月比>新規感染者数50人以上の自治体数はほぼ元に戻っているが、面積の広い市原市が入っているため、地図上では厳しい。10人から50人の自治体数はまた多い。なしの自治体数もまだ少ない。

 2週間の延長は、都市部で一定の効果があったが、第3波直前の状態には戻り切っていないうえ、飲食、宿泊、観光業等を中心に経営への影響は大きかったと思う。

 宣言解除後、全国で再拡大の動きも見られ始めているが、クリスマス、年末年始の失敗を繰り返さず第4波の襲来を防ぐとともに、春の観光シーズン、年度末・年度初の諸行事が動き経営面で苦境にある業界が少しでも息を付けるよう、これまでの知見を総動員して新型コロナウイルスとの共生社会に一歩を進めたい。

 国内の観客でにぎわうオリ・パラにつながっていくよう願っている。

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