わたしの意見-
水野 創

2016→2020年、千葉駅周辺滞在人口は大きく変化

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年4月22日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

 千葉駅建て替え、パルコ、三越撤退等の環境変化で、人の動きがどう変化するかとの問題意識で始めたのが標記調査だ。2016年に始めて4年経過した。コロナ禍も加わって、結果から感じることは多い(図表1、2)。

 ①「新しさ」は重要。滞在人口ピークは圧倒的にエキナカ開業直後の2016年12月。駅周辺からそごう周辺にあふれ出している様子が分かる。

 ②効果は周囲にも。建て替えた駅周辺だけでなくそごう周辺の滞在人口も、エキナカ開業前に比べて増加を持続。

 ③コロナ禍後の落ち込みで、駅周辺はエキナカ開業前を下回ったが、そごう周辺はエキナカ開業前を上回る水準を維持。市内外の県内客が支える。

 ④大型店を失った旧パルコ周辺は厳しい。コロナ禍で、2019年までに積み上げてきたイルミネーション、中央公園でのスケートリンク等のイベントが継続できなかったのがつらい。

 地域では、千葉市美術館の改装オープン、ポートアリーナでの障がい者スポーツ誘致、東口やパルコ、三越跡地の再開発等に加え、コロナ後の移住や在宅勤務、リモートオフィス需要など環境変化が続く(図表3)。

 まちなか居住による定住人口と観光・文化による交流人口の増加に向け、これまでの滞在人口のほか、周辺の動物園、観光農園等を含む人々の回遊データなど新たな情報も活用して、駅を中心に広がりを持った賑わいを実現できるとよいと思う。

 (※)なお、調査の詳細(2021年3月「千葉駅周辺エリアの滞在人口等の変化について」)はちばぎん総研のホームページでご覧ください。

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