わたしの意見-
水野 創

応援したい。起業・農業・地方創生等を目指す人たち

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年6月24日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

  県内では多くの人が起業・農業・地方創生等を目指している。他県からの移住者も多い。

 ビジネススクール、アグリビジネススクール、茂原商工会議所創業塾(図表1)、多古町農業セミナー・移住コーディネータ養成セミナー(図表2)、日大生産工学部Entre-to-Be(起業家育成講座)等、ちばぎん総研でも多様な関連セミナーを主催・受託しており、若者、創業者に限らず、新分野進出を目指す後継者、退職後の新分野進出等多くの人が参加している。

 この間、前回も取り上げた千葉財務事務所主催の「千葉活性化サロン」(6月14日)では、意欲を持って挑戦したのにうまくいかない例も多いと指摘された。背景は以下のようだ。

 ①起業を目指す人たちには支援の枠組みが整備されているが、多くの機関が連携しており制度の全体像は十分には知られていない。

 ②農業を新たに始めようにも農業技術の習得、農地・農機具の取得、多くの規制の存在など事前のハードルが高い。

 ③地方創生へ参画しようにも、地域の特性を活かした持続性のある枠組みを作ることは大変だ。

 ④そもそも地域性が強く「よそ者」が溶け込むことが難しく、挫折する例も多い。

 創業を目指す人の多くは、「強い理念」を持っていても、それを実現するための「人・モノ・金」すべてが足りない状況にある。克服して成功につなげるためには、これまで以上に制度の周知・利用促進等を図ることは当然だが、それだけでなく、周囲の見どころがある人を見つけたら、出来るだけ声をかけ、応援していくことが大切だと思う。そうした声掛けや勉強会の広がりに期待したい。

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