わたしの意見-
水野 創

千葉・埼玉・茨城県の広域道路ネットワークから

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年8月10日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所取締役会長]

  国土交通省関東地方整備局がまとめた「関東ブロック新広域道路交通ビジョン・計画」は関東ブロック一都八県それぞれの計画が基になっている。

 千葉県と千葉県に隣接する埼玉・茨城県の一部について高規格道路・一般広域道路・構想路線をまとめたのが図である。私が特に注目している案件を紹介したい。

(図)広域道路ネットワーク計画図

(出所)国土交通省関東地方整備局「関東ブロック 新広域道路交通計画」をもとに㈱ちばぎん総合研究所が作成

(注)図表は縮小しているため、詳細は関東地方整備局のホームページをご覧ください。

 千葉県については、外環道の三郷南IC・高谷JCT間(図:A)が開通し、圏央道(B)、北千葉道路(C)の未開通部分の事業が着実に進む。次に優先順位の高い案件として、湾岸部の渋滞解消等に向けた「新たな湾岸道路(高谷JCT周辺から蘇我・市原IC周辺)」(D)、国道16号の渋滞対策となる「千葉北西連絡道路(野田市・印西市間で検討会立上げ)」(E)の早期事業化を期待したい。

 埼玉県では、外環道と接続する「一般国道254号和光富士見バイパス(和光市・富士見市)」(F)、「国道4号東埼玉道路(八潮市・春日部市)」(G)が既に事業中。渋滞緩和などにより工場・物流施設等で周囲の魅力を高めるのは確実だ。

 「東埼玉道路」は、千葉県との県境近くに沿った路線であり、将来「千葉北西連絡道路」との相乗効果も期待される。

 茨城県では、「東関東自動車道水戸線(潮来・鉾田)」(H)だ。千葉県内の東関東自動車道との接続で物流・観光等の地域間交流が一段と活発になることが期待される。圏央道(大栄JCT・松尾横芝)開通と合わせ、ニーズに応じた多様なコースが選択可能となろう。

 広域で見ることで、地域の価値は一段と高まるだろう。

●当ウェブサイトに記載されているあらゆる内容の著作権は、株式会社ちばぎん総合研究所及び情報提供者に帰属し、いかなる目的であれ無断での複製、転載、転送、改編、修正、追加など一切の行為を禁じます。