わたしの意見-
水野 創

圏央道県内区間全線開通に寄せる多くの思い

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年10月26日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所 前取締役会長]

 圏央道の県内区間全線開通の話題を取り上げたところ、多くの反響をいただきました。ありがとうございます。

 頂いたご意見は以下の4点にまとめられると思います。

 (1)交流地域の拡大
 東京から半径約50kmの圏央道を挟んで宇都宮、前橋等100km圏までの移動はより気軽に。北関東の皆さんに千葉県の温暖な気候、海、食等の魅力を気軽に楽しんでほしい。
 成田空港・羽田空港着のお客様に、千葉県から茨城県・福島県を周遊する観光コースを確立したい。福島県が加わると東日本大震災からの復興支援にもつながる。

 (2)海の活用
 東京湾の対岸とは、アクアライン以外に東京湾フェリー(金谷―久里浜)も活用できる。房総半島、三浦半島を多角的に楽しんでいただこう。
 千葉港から東京港、横浜港をつなぐ航路を整備。観光のほか、通勤の利用も可能に。
 木更津、館山の桟橋を活用し、伊豆諸島<東京都>、伊豆半島(下田)<静岡県>との広域観光につなげよう。港周辺の駐車場整備も必要になる。

 (3)農業振興
 千葉県と茨城県は農業産出高4位と3位。しかし「耕種」では3位と2位で合計は北海道を上回る(図表)。野菜が突出しているが、米、いも類も首位に肉薄。東関道の鉾田・潮来間開業も展望し両県が連携を深め、高い市場シェアを活かした高付加価値化、六次産業化や新成田市場を通じた輸出等を推進できるはず。

 (4)銚子連絡道、長生グリーンライン、鴨川・大原道路の早期整備が必須

 圏央道県内区間全線開通を契機とする、観光・農業分野での多様な動きが期待されます。広域連携・異業種連携が実現のカギを握る分野だと思います。

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