わたしの意見-
水野 創
国勢調査確報―日本人:東京都集中と外国人:各地展開
(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年12月3日号に掲載)
水野 創[ちばぎん総合研究所 前取締役会長]
昨年10月の国勢調査の確報(人口等基本集計)が公表された(11月30日)。速報に含まれていない、日本人、外国人別の人口が含まれている。
一都三県を中心に特徴は以下のとおり。
①合計だけ公表された速報時にも感じたことだが、日本人だけでみると東京都への集中ぶりが一段と目立つ。増加は維持しているものの、東京都の+3.0%(前回国勢調査比。以下同じ)に対し、神奈川県+0.5%、千葉県、埼玉県+0.1%と伸び率の差は顕著。
②これに対し外国人は、東京都以外の3県の増加率が東京都より高い。埼玉県は+66%、千葉県は+51%と、この間の人口増加の主因となっている。
③一都三県には全国の日本人の約3割、外国人の約4割が暮らしており、この比率は日本人が前回比上昇、外国人は低下している。因みに、一都三県以外で外国人の構成比が高いのは愛知県(9.4%)、大阪府(8.8%)。
④都道府県人口に占める外国人人口の割合は全国の2.2%に対し、東京都が4.0%で最も高く、3県は2.5~2.6%。前回比0.7~1.0%上昇している。なお、一都三県以外では愛知県(3.4%)、群馬県(3.1%)が3%台、静岡県、岐阜県、大阪府、三重県が2.5~2.9%となっている。
国勢調査実施後、コロナ禍で、日本人、外国人ともに人口動態は変化している。その影響の大きさは今回明らかになった各地の日本人、外国人の状況、それをもたらす社会・経済状況によるところも大きかったと思う。
ウィズコロナ・アフターコロナの人口動態を考える一つの拠りどころとなろう。
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