わたしの意見-
水野 創

好評!千葉都市モノレール・京成バスコラボのツアー

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2022年2月17日号に掲載)

水野 創[ちばぎん総合研究所 前取締役会長]

 

 交通インフラの整備やマイクロツーリズムの広がりでこれまで以上の、かつ多様なお客様にお越しいただくチャンスだ。ただ、実際にお客様に当地を選んでいただくためには、商品・サービスの一層の魅力向上が求められると思う。

 その有力な手段の一つが魅力ある観光資源を持つ事業者同士の連携だが、今回は千葉市観光協会創造戦略委員会(民間15社を主体とした産官連携組織)のワーキンググループが取り組んだ最近の連携事例を紹介したい。

 この事例の目的は、都市型機能とオンリーワンの融合によるリピートしたくなる複合的な魅力・価値を、異業種連携によるコト作りで実現すること。具体的には、「懸垂型モノレール営業距離世界最長」の千葉都市モノレールの車両基地と「長さ18メートルの連節バス」を有する京成バスの新都心営業所を一日がかりで見学するツアーの実現である。

 昨年12月に公表、募集を開始し、大人・子供・幼児共に一人7,500円(1歳未満は無料)という価格設定で、第1回の1月30日は応募が定員を上回り抽選となった。

 千葉都市モノレールのホームページを見ると、コロナで中止にはなったが、2020年に市原市で「トロッコ列車」と「国の登録有形文化財・五井機関区,鍛冶小屋」をもつ小湊鐵道とのコラボも計画していた。こちらも一日がかりで大人8,000円、小学生以下(幼児・乳児を含む)6,500円だった。

 家族で参加すると相応の金額になるが、鉄道・乗り物ファンにとっては、好奇心を満たす、ぜひ参加したくなるコラボなのだろう。

 両コラボとも、昼食は移動中のサービスエリア等で自由にとることになっている。鉄道・乗り物への思いに比べ、食への関心は低いのかもしれないが、こうした交通マニアのお客様が、ぜひ食べたいと思う千葉の食事を開発することができれば、付加価値・地域への波及効果はさらに高まるはずだ。

 関係者による今後の検討を期待したい。

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