Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

千葉県企業は経営課題としてDXをより意識

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2026年8月13日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 先週、「千葉県企業経営動向調査(4~6月)」(ひまわりベンチャー育成基金<総研が受託>、実施期間は6/1~7/10日)を公表した。従来に比べて調査対象企業を拡げ、今回の回答企業数は295社と従来の150社程度に比べ大幅に増加。

 今回の調査結果は、千葉県企業は中東情勢の緊迫化の影響を懸念しつつも事業計画に前向きさがみられることを示している。

 中東情勢の緊迫化がやや長引くもとで、企業の56%がコスト高を中心に「既にマイナスの影響が生じている」、24%が「今後、マイナスの影響が生じることを想定している」と回答した。

 そうした中でも、事業計画には前向きさがみられる(表1)。26年度の経常利益、設備投資、27年度の新卒採用とも増加するとする企業の割合が、減少するとする割合を上回る。これは企業全体だけでなく、中東情勢の緊迫化がマイナスに影響すると回答した企業も同様であり、中東情勢が近年続いている前向きな企業行動に大きな影響を及ぼしていないことを示している。

 次に、26年度の経営課題として重点的に取り組む項目については、「人材確保・育成強化」が昨年に続きトップ、「コスト高の価格転嫁」、「コスト削減」、「賃上げ」などが続いており、引き続き人手不足とコスト高への対応が主に意識されていることが分かる。

 昨年からの変化という点では(表2)、「デジタル化」の増加が最も大きい。人手不足やコスト高などへの対応としてDXの推進が意識されており、ここ数年のAIの急速な進歩もDXへの関心をより高めている可能性が考えられる。

 これに関連して「設備投資の拡大」が増加しているほか、「業務提携・M&A」も倍増するなど、不確実な経営環境のもとでも千葉県企業が企業価値向上に向けた取り組みを積極化させていることが窺われる。

 会員企業の皆さまには、こうした経営動向に関するアンケート調査結果も参考にしつつ、経営課題への取り組みを推進していただければと思う。

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