Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

千葉県への人口流入継続:2020年の変化は全国3位

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年2月2日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 国内の人口移動を示す総務省の「住民基本台帳人口移動報告」について、2020年の計数が公表された(表1)千葉県の転入超は14,273人と全国4位、前年差+4,735人は全国3位。東京都は、31,125人と年間では転入超となったが、前年差では-51,857人と大幅に減少。


 四半期毎にみると(表2)、千葉県では、7~9月に続き10~12月も、転入超が前年を大きく上回った。一方、東京都では、4~6月に転入が急減速し、7~9月から転出超に転じた。


 2020年中の千葉県の人口移動の内訳をみると(表3)、東京都からの転入超が4,539人と全体の3分の1を占め、前年差では+6,018人と全体を上回った。2019年は転出超だった東京との人口移動の変化が、全体の動きに大きく影響。神奈川や埼玉との移動も、前年に比べ大きく改善。


 市町村別には、海外との転出入を含むデ-タのみが利用可能(表4)。コロナの影響が顕著となった4~12月についてみると、転出超は、東京に隣接する浦安・市川市、成田空港の影響が大きい成田・佐倉市で目立つ。一方、転入超は、絶対数では千葉市、柏市がなお大きいが、前年差では八千代市や習志野市、木更津市が明確に増加し、コロナを意識した居住変化の可能性を示唆


 千葉関係者としては、コロナ禍を契機に居住地として関心が高まり始めた千葉の魅力向上のために、情報発信を含め様々な取り組みを続けていきたいところだ。

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