Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

「住みたい街(駅)ランキング2021年関東版」

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2021年3月15日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 先週8日、リクルート住まいカンパニーが「SUUMO住みたい街(駅)ランキング2021年関東版」を公表(20~40歳代が調査対象)。コロナ禍における千葉県の躍進を期待していたが、残念ながら、例年とさほど変わらない結果


 内容をみると(表1)、横浜(駅、以下同じ)1位、恵比寿2位、吉祥寺3位と、いずれも4年連続。10位以内で東京都以外は、横浜のほか4位大宮、8位浦和の埼玉県2駅が引き続きランクイン。千葉県は舞浜が順位を上げ19位となったのが最高で、今年もベスト10入りを逃した


 50位以内で東京都以外の数をみると、神奈川県の10駅に続き、千葉県が8駅を記録。千葉が埼玉(7駅)を上回ったことや、昨年より改善したことは前向きに捉えたいが、大きな差でもない


 これまで何度か指摘したようにコロナ禍において居住地としての千葉への関心は高まりつつあるが、「住みたい街」として人気が大きく高まるほどでもないということだろう。


 今回は同時に、「コロナによる住みたい街の変化」という、興味深い調査も行われた「変わった」との回答割合は全体で34.3%と、夫婦世帯(36.8%)やファミリー世帯(35.4%)中心に、相応の意識変化が窺われる


 コロナ禍での「理想的な街」に求めることの意識変化としては(表2)、36項目のうち、「医療施設が充実」(1位)のほか、「一度で複数の用事が済む」(2位)など利便性を求める回答が上位。同時に、「住居費が安い」(7位)、「公園が充実」(9位)、「自然が豊富」(16位)といった、郊外志向を窺わせる意識変化も相応の割合


 コロナ禍で人々の考え方は変化、かつその内容は多様であり、工夫の余地はありそうだ関係者による魅力的な街づくりが進むことを期待したい

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