Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

千葉県誕生150周年記念

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2023年6月5日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 千葉県は来週6月15日に誕生150周年を迎える。1873年(明治6年)6月15日に当時の木更津県と印旛県が合併して千葉県が設置された。その2年後に幾つか編成が行われ、現在の千葉県とほぼ同じ形になった。

 150周年記念について県のホームページでは、テーマを「県誕生から150年を振り返り、続いていく未来(100年後)に思いを馳せる」としている。熊谷知事は、①県の様々な資源を生かし本県ならではの事業を展開することで、千葉のブランド価値を創出・向上させていく、②150年の振り返りで県の歴史や文化を再認識し文化芸術に触れるきっかけを作っていく、③100年後の千葉県をどう作っていくのかを考える機会にする、との考えを述べている。

 県全域での様々な記念事業が行われる予定であり、統一感のある企画となるよう、総合プロデューサーに小林武史氏、総合ディレクターに北川フラム氏を迎え、全体監督・監修を行うとしている。小林氏(音楽家)は木更津市で農と食とアートが融合した施設「KURKKU FIELDS」を運営、北川氏(アートディレクター)は「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス」を手掛けており、ともに千葉県にゆかりがある。

 県では本年6月から1年間かけて県内各地で記念事業を行うとしており、6月11日に松戸市(森のホール21ほか)で開催する行事をオープニングイベントと位置付けている(松戸市は80周年)。このほかの地域行事については、6月15日の千葉市(青葉の森公園芸術文化ホール)での記念祝賀「羽衣」(狂言、能ほか)など数多く予定されており、秋以降には「内房総アートフェス(仮称)」など広域連携の芸術祭も行われるようだ。

 また、開園40周年の東京ディズニーリゾートと連携協定を結び、県内各地でスペシャルパレードを実施することも注目される。4月に浦安市で行われたほか、11月には館山市や千葉市で実施され、千葉市では「千葉湊大漁まつり」と連携する。

 他方、県は150周年を契機に「ちば文化資産」を新たに39追加、選定数を合計150とした。「ちば文化資産」とは、県内の文化資産のうち、県民参加により選定した、多様で豊かなちば文化の魅力を特徴づけるモノやコト。「成田山新勝寺」など地域に根付くものから「潮干狩り」など多地域に跨るものまで様々だが、今回は「チバニアン」、「サーフィンの聖地外房」、「習志野ソーセージ」などが選ばれた。

 今のところ県内で十分に周知されているとまでは感じられない。県や市町村による効果的な情宣活動とともに、県民・県内企業による積極的な記念事業への参加を期待したい(記念事業やパートナー登録制度の詳細などはWEBパンフレットを参照)。

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