Business Letter
「点描」
社長 前田栄治

祝・千葉ロッテマリーンズCS進出──再び下克上を

(「(株)ちばぎん総研BusinessLetter」2023年10月11日号に掲載)

前田 栄治[ちばぎん総合研究所取締役社長]

 昨日、千葉ロッテマリーンズが楽天との最終戦に快勝、2位となり2年ぶりのCS(クライマックスシリーズ)進出を決めた。7月下旬に佐々木朗希が故障離脱、さらに9月には体調不良で主力選手の離脱が相次ぎ7連敗となったため、CS進出を半ば諦めていたが、敵地での最終戦をものにした勝負強さを素直に称賛したい。

 私は20年に千葉で働き始めるまでロッテに強い関心はなかった。その後、「かもめ会」(経済界中心の応援団体)での観戦を経て、22年からは個人的にファンクラブに加入し応援している。今年は、東京ドームでの開催を含め6試合観戦し、ホーム最終戦では残念ながら敗れたが、5勝1敗と4勝の勝ち越し。千葉ロッテの勝ち越し2勝を上回り、ミニファンながらCS進出に貢献したと自負している(昨日はテレビ観戦)。

 オリックスは手強いが、下克上で日本一となった2005年(レギュラーシーズン2位)、2010年(同3位)の再現を願っている。

 今年の入場者数は180万人と、既往最高の19年167万人を上回った(表)。WBCによる野球人気や日本一とされる声出し応援の復活の効果もあるが、朗希をはじめ若手成長やチーム一丸で戦う姿が評価されていると思う。下克上実現で人気が更に高まり、千葉経済の後押しとなることも期待したい。

 ただ、入場者数はパ・リーグの中では4位にとどまる。収容人数が約3万人と少ないことなども影響していそうだ。ちなみに、上位3チームの本拠地の収容人数は3.5~4万人程度。

 この点に関しては、完成後30年以上が経過し老朽化が進むマリンスタジアムの建て替え議論に注目。千葉市は本年7月に6つの案を示した。機能向上を含めた改修案が3つ、建て替え案(隣接する幕張海浜公園や幕張メッセ駐車場が候補)が3つで、ともにドーム形式も含まれる。収容人数は3万人程度と変わらないが、観客席の多様化を図り一般席換算では3.5万人程度とされる。魅力ある新球場が完成すれば、稼働率も向上するだろう。

 有識者との議論や市民からのパブコメなどを経て、24年度には基本構想・計画を決定する方針が示されている。多額の費用もかかるだけに慎重な検討が必要だが、野球以外のイベントにも活用できる大事な施設だけに、幕張新都心や千葉県の更なる発展にも繋がる素晴らしい新球場となることを期待したい。

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